日頃から自宅に不具合がないか確認しておきましょう。また、どの程度の地震に耐えられる建物なのか耐震性について知っておくことも大切です。
・築年数を確認する
家が建てられたときの「建築基準法」の内容によって、どの程度の耐震性があるのかが分かります。1981年に「新耐震基準」が導入され、同年6月以降に建築確認申請を取得した住宅は、すべて新耐震基準をクリアしていることになり、地震に強い家かどうかを判断する目安になります。さらに木造住宅では、2000年の建築基準法の改正で、耐震性が向上するよう壁の配置バランスと接合部の具体的な基準が定められました。
1981年または2000年以前に建てられた住宅は、経年劣化も加わり、大地震が起きた際に被害が拡大する恐れが高くなっていると考えられます。お住いの住宅が該当する場合は、耐震診断を実施し、耐震性が低ければ補強工事を検討することをおすすめします。
家具や家電が転倒しないよう、金具でしっかりと壁に固定しましょう。L字型金具やベルト式(チェーン式)の耐震金具でネジ止めする方法が最も確実です。壁に穴があけられない場合や、家具はもちろん壁や天井に傷をつけたくない場合はポール式(つっぱり棒タイプ)が便利です。また、家具や家電の下に挟み込むストッパー式や粘着マット式の耐震器具もありますが、ネジ止めするものと比べて耐震効果は低くなるため、あくまでも補助的に使用することをおすすめします。
避難経路を確保できるように家具・家電の向きや配置の仕方を工夫することも、防災対策としてとても重要です。寝室や子供部屋、玄関、ドアや窓付近には、出来るだけ家具を置かないようにしましょう。置く場合はなるべく背の低い家具にする、倒れた時に出入り口をふさがないように配置する工夫をしましょう。また、タンスや食器棚など、扉には開閉をロックするグッズをつける、ガラス部分には飛散防止フィルムを貼る、重いものは下の段に収納する、棚にすべり止めマットを敷くなど、ちょっとした工夫で被害の拡大を防ぐことができます。
もしもの時に備え、手の届くところに懐中電灯やスリッパ、音の出るもの(笛など)を備えておきましょう。避難所生活や在宅避難に備え、非常用持ち出しバックを準備しておくことも重要です。非常食、飲用水、貴重品、救急用品、ヘルメット・防災ずきん、マスク、軍手、懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池などを入れておきましょう。
また、自宅からの避難場所だけでなく、家族の職場や学校付近の避難場所、そこまでの避難経路なども家族全員で確認しておきましょう。災害時は、電話回線がパンクし家族と連絡を取るのが難しくなることがあります。SNSや災害用伝言板サービスを利用するなど、災害時の連絡手段を決めておくと安心です。