注文住宅は間取りの自由度が高いので、流行りを取り入れたり、個性的な間取りにしたり、細部にまでこだわって決められることが大きな魅力です。
しかし、いくら自由といっても、日常生活の中で実際に生活して住みにくさを感じるような間取りになってしまっては意味がありません。完成してから後悔しないように、生活動線をよく考えて間取りを決ることが重要です。
間取り決めで失敗しないためには、どんな暮らしをしたいのか、ライフスタイルや家族構成に合わせて、必要な空間を決めておくことが大切です。家の面積は限られているので、部屋の大きさは実際の生活に適した広さを考え、優先順位を付けて割り振りましょう。実際に使いたい家具を間取り図に書き込んで、どこに配置するかイメージしておくことも、間取り決めの失敗を防ぐために有効な方法です。
また、将来の生活を見据えた部屋の間取りを考えておくことも大切です。小さい子供がいる家庭であれば、新築の段階では大部屋として利用し、将来的に壁や家具で仕切って子供部屋に。子供が独立したらまたワンルームとして利用するなど、間取りを変更できるようにしておくと、より長く暮らしやすい間取りとして機能します。
キッチンやバスルーム、トイレなどの水回りは、1ヶ所に集中して配置することがおすすめです。家事は水回りでの作業が多いため、作業効率が上がり時短につながるだけでなく、配管設備も集中するので工事費とメンテナンス代が安くなるといメリットもあります。
また、水回りは使いやすさだけでなく、音にも気を配った配置をすることも大切です。特にお風呂やトイレの排水音は響くので、リビングダイニング、寝室との距離感は適度に保つようにしましょう。
収納スペースは、使う場所から収納する場所までの動線を考えることが大切です。特に、使用頻度が高いものは、出し入れをしやすい場所に収納できるようにすると便利です。また、収納する物のサイズを想定し、床面積だけでなく、幅や高さ、奥行きも考慮しましょう。床下収納や屋根裏収納を効果的に取り入れることで、部屋の中の生活スペースを圧迫せずに収納スペースを確保することができます。
注文住宅は自分や家族の意見が幅広く盛り込めますが、一度完成してしまうと修正するのは難しくなります。間取りについて分からないことがあれば、建築会社の担当者に相談しアドバイスを貰うようにしましょう。