用途地域には、建築基準法によって「建ぺい率」「容積率」という建物の大きさに関する規制が定められています。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建物面積の割合のことです。「建物面積÷敷地面積」という計算式で求めることができ、その土地にどのくらいの広さの住宅を建てられるのかが分かります。
建物面積とは、延床面積ではなく、建物を真上から見たときの面積で表され、「建坪」ともいわれています。建ぺい率は、日当たりや風通し、防災上の観点から、用途地域ごとに30%~80%の範囲で上限が定められているので、敷地いっぱいに建物を建てることはできません。
各地域の建ぺい率は、各自治体のサイトなどで確認することができます。また、建ぺい率には、敷地が角地であること、防火地域に建てる耐火建築物であることなど、条件を満たしていれば建ぺい率が10%緩和される場合もあります。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のことで、「延床面積÷敷地面積」という計算式で求めることができ、その土地に何階建ての住宅が建てられるのかが分かります。
延床面積は、建物のすべての階の床面積を合計したものです。条件にもよりますが、壁で囲まれていないバルコニーやベランダ、吹抜け、玄関、ロフトなどは、延床面積には含まれません。また、容積率にも緩和措置があり、ビルトインガレージや地下室など条件を満たせば延床面積から除外することができます。
容積率も用途地域によって50%~1300%の範囲で上限が定められていますが、前面道路の幅によってさらに制限を受ける地域もあるので注意が必要です。