日本の家づくりにはさまざまな種類の工法があります。構造や工法によって、特徴や部材の種類だけでなく、工期や費用も変わってきます。
住宅工法は大きく分けて5つの主流があります。それぞれの特徴を理解し、敷地や予算に合った工法を選ぶようにしましょう。
日本に古くからある伝統的な工法で、現在でも住宅の8割がこの工法で建てられています。基礎の上に木材で土台や柱、梁などの軸材を組み合わせて骨組みを作っていくので、木のぬくもりを感じられる住宅ができます。
また、構造上の制約が少ないため自由度が高く、リフォームにも対応しやすいというメリットもあります。ほかの工法に比べて建築費用を抑えることができますが、職人の技術によって仕上がりが左右されることもあります。
北米から伝わってきたパネルで壁をつくる木造住宅の工法で、断面サイズが2インチ×4インチの部材が使われることから、この名前で呼ばれています。
工場で生産された枠組みをマニュアルに沿って現場で組み立てるので工期が短く、品質も安定しています。面で支える工法のため耐震性や気密性、断熱性が強いものの、間取りの自由度は低くなります。
高層ビルなどを建てるのと同じ工法で、マンションやビル形式の併用住宅などで採用されている工法です。
厚さが6ミリを超える鉄骨を使用するため、骨組みだけで十分な耐震性を確保でき、間取りの自由度が高いことが特徴です。頑強な構造で耐久性が高いですが、軽量鉄骨よりも鉄の厚みがあるため断熱性が低いという注意点があります。
工場で製造した枠組みやパネルを現場で組み立てる工法です。
柱や梁などは厚さ6ミリ以下の鋼材で構成されており重量鉄骨造よりも耐久性は劣りますが、安定した品質の住宅を大量に供給することができるので、コストが低く工期も短くなります。注意点としては規格化されている分、デザイン面が制限される場合があります。
コンクリートと鉄筋の特性を組み合わせて強固な構造を生み出す工法です。
鉄筋を組んで型枠をはめ、コンクリートを流し込んで、柱や梁・壁や床を作っていきます。強度だけでなく、耐震性、耐久性、耐火性、遮音性、断熱性に優れた建物になりますが、それだけ工期かかり、コストも高くなる場合があります。